こんにちは、今年最初のブログは「2024年の不動産市況」についてのお話になります。
2023年は世界的なインフレが金利やコストを押し上げた1年でしたが、不動産市況はどのように動いたのか、また今年の不動産市況はどうなるのでしょうか。
◆ 2023年の総括 ◆
2023年の日本経済は約30年続いたデフレからインフレへと転じました。しかし、建築・不動産市場にとってはかなりの逆風だった1年と言えるでしょう。
原油価格の高騰は建築資材や設備機器の大幅な値上がりを招きました。加えて大阪万博などに人手を取られたことによる人件費の高騰もあり、躯体構造により多少の差はあるものの、建築費は前年比130%以上になったのではないかと思います。
建築費は上がりましたが賃料は上がっていないため、収益物件の採算が悪化。売り上げを上げるため、一部の建築業者では建築後に得られる賃料を実際の賃料より大幅に高く見積もって書面上の採算を上げ、受注を取ろうとする動きが見られました。
◆ 2024年の予測 ◆
2024年の不動産市況は2023年よりさらに厳しくなると見ています。
2023年の夏には収益不動産への融資を積極的に行ってきた数少ない金融機関であるY銀行がついに固定金利の引き上げに踏み切り、追随するように他の金融機関でも固定金利を引き上げ始めています。
金利の上昇は建築費の上昇同様、収益物件の採算の悪化を招き、一部の超高価格帯を除き新築・中古問わず区分マンションの売れ行きは更に鈍化すると見ています。また、一棟アパート・一棟マンションの建築件数にも影響が及ぶでしょう。
《 まとめ 》
2024年はこれまでより更に取捨選択が重要な一年になると思います。省エネや災害対策など、国が進める一定の基準を満たす賃貸住宅を購入することで借入金利の優遇を受けたり、明確にコンセプトを絞って特化した賃貸住宅を建築することで高い入居率・高い収益性を維持したりと、事前にしっかり検討・準備することがより重要になるのではないでしょうか。
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